世界遺産を体操にしよう!みんなで伝える宮原坑 

世界遺産を体操にしよう!

~ みんなで伝える宮原坑 <体操編> ~

 

福岡県大牟田市民が誇る世界遺産、三池炭鉱の宮原坑(みやのはらこう)。

このまちで、「ビンテージ!宮原坑」を合言葉に、時を経るほどに味わいが増すビンテージワインのように、市民で大切に世界遺産を守り育てていくプロジェクトがはじまりました。

明治日本の産業革命に大きな役割を果たした「宮原坑」。その名前は知っていても、なかなか一体、どんな機械が、どんな力で、どんな動きをしていたか?、そして、どんな物語とともに、街が栄えていたのか?、本当に知る機会はありません。

そこで、当時の機械、当時の発掘状況をこどもたちに伝えながら、「機械の気持ちになって」体を動かし、産業革命時代のドラマチックな物語を、体操として楽しく理解しながら、人に伝える試みをしてみました。

巨大な煙突からモクモク煙る石炭の火、蒸気でグルングルンまわる巻き上げ機の滑車、突然地下水が溢れた大惨事、そしてその救い手として導入された「デイビーポンプ」。当時の様子を、音楽と一緒に体で表現していくと、まるで、その時代に自分も生きているように、生き生きと状況を感じることができます。

世界遺産というものは、いかに、指定された後も、その活動を持続させて行くかが大きな課題になっています。

市民がインタープリテーショナー(翻訳者)として、活動の主役となって、世界遺産の文化を理解し、記憶し、伝承してゆく。そんな、コミュニティ主体の、持続可能な文化遺産の保存活用のかたちが、ここから始まればと思います。

映像は、大牟田市民の皆さんと一緒に、体操としてつくりあげたワークショップの記録です。

 

 

2021年

場所:福岡県大牟田市三池炭鉱宮原坑

参加者:大牟田市の皆さん

プロデューサー:岡大輔

総合ディレクター:遠藤幹子

体操インストラクター:太刀山美樹

音楽ディレクター/遠藤:高坂葉月

iPhone撮影・編集:神保慶政(映画監督)

ワークショップ主催:大牟田市世界遺産・文化財室