葉っぱのカフェをつくりました 1

camocafews1

2008年の10月、廃校になった中学校の校舎をアートや演劇に使う「にしすがも創造舎」というところに、Camo-Cafe というカフェをオープンし、その内装をofficemikikoでやりました。

この場所には2つのNPOが関わっています。一つはアートネットワーク・ジャパン、体育館で演劇の公演を行ったり、教室を若い演劇家に稽古場に貸し出したりしています。春には東京国際芸術祭が開かれ、海外の監督さんが来たりします。また体育館は稽古場や撮影に貸しているので、有名な俳優やタレントが校庭でイップクする姿をよく目にします。
anj  guriguri guruguru_1-thumb-130x102-139
もう一つは芸術家と子どもたちというNPO、子ども向けのアートワークショップを企画しています。校舎の教室で絵本ライブラリーを開き、赤ちゃんづれ向けのイベントを開いたり、校庭の一角に畑と石窯をつくり、地域の親子がどろんこになって耕して、できた野菜でピザを焼いて食べたりもしています。運動場は芝生がしかれていて、野球をしたり走り回ったりできます。
こんなふうにアート、芸能、地域、親子、畑、スポーツまでいろんな種類と年齢の人が集まる、いい感じの場所です。ただ門構えがだいぶ地味なのでマイナーなイメージが勿体ないところ。もっとお洒落に、多くの人に立ち寄ってもらえるようなカフェのデザインを..ということで依頼をいただきました。
camocafe72
フタを明けてみると、普通に商業カフェを工事するにはだいぶ少ない予算。でも、なんとか素敵な空間を作りたいなあ..と頭をひねりました。おそらくお洒落のための新しい建材は何一つ買えないでしょう。できるのは、ペンキで古くなった壁や床を塗りなおすくらい。うーん、ペンキで何ができるかなあ...、と思いついたのが、図工の時間にやったインクやローラーで絵を描く実験のような遊び。いろんな方法があったなあと、本屋で図工の教材をあさりました。
camostudy
シャボンにインクを混ぜてブクブク絵を描く、紙でレリーフを作って版画にするなど、いろいろなトンチお絵描きの方法があります。「そうだ、校庭のはっぱで壁に絵を描けば、材料費はかからないけれどこの場所にしかないものができて、素敵かも!」ということで、さっそく事務所で模型や実物大で試作品をつくり、あれこれ案を練りました。
camostudy2
工事は、古くなったガラスの張り替えなど、必要なところだけ工務店さんに入ってもらいました。壁や本棚などの家具は、舞台のあまりの合板を再利用しました。塗装はなかむらしゅうへいさんに入ってもらい、発色の出し方などマニアックなアドバイスをもらいつつ、倉庫に余っているペンキを安く入れてもらいました。実際、木材もペンキも捨てるのにお金がかかるご時世ですから、このように予算が少ないというのは、けっこう地球に良いことなのかも。手配はとっても大変ですが..すばらしきエコ!
camostudy3-thumb-200x133-164camostudy4
まずは壁と天井を真っ白に塗ってはんがの下地ができあがりました。
作業には、美大生さんや社会活動に興味のある学生さんが参加してくれました。遠くははるばる福岡からの学生さんも、夏休みを利用して参加してくれました。まずは作業がはじまる前に、校庭にはっぱを摘みにゆきます。ローラーでペンキをつけたら、そっと壁に転写します。これを、何千枚もやって、緑の部屋いっぱいに、白いはっぱをスタンプします。
camostudy5 camostudy7
のつける量、おしつける強さ..やった人にしかわからないカンが芽生えるようです。こうやって、1週間くらいかけて、ペタペタと壁に絵をかく日が続きました。なんとなく、アバウトに、でも葉っぱが茂っている感じに配置するのは、けっこう難しいものです。
camostudy8 camostudy6
飛んでるカモの絵は、まずは紙で下絵を作って壁に貼ってから、あれこれ位置とかたちを調整してフィックスします。普段は模型でスタディをするので、原寸(1分の1)の大きさ
で考えるのはすごく面白いですが、体力的に大変です..。
camostudy11
そんなこんなで、みんなの手でつくった葉っぱはんがの部屋が、できあがりました! 参加してくれた学生のみなさん、関係者のみなさん、どうもありがとうございました。この部屋に入ると、みんな「わ〜」と声をあげます。あったかくて不思議な空間です。できあがりの写真はofficemikikoのHPに載っています。こちらからご覧下さい。
camocafe23
1,2,3 photo (c) osamu kurihara
shuffle